古代の歴史

古英語はどれくらいの期間使われていたのか?約700年の歴史を解説

古英語(こえいご)は、別名「アングロサクソン語」とも呼ばれる言語で、5世紀から12世紀にかけてイングランドで話されていました。つまり、その歴史はおよそ7世紀(約700年間)に及びます。現在の英語の直接の祖先にあたる言語ですが、現代英語とは大きく異なり、ドイツ語に近い文法構造や語形変化を持っていたのが特徴です。

古英語の始まり

古英語の起源は、5世紀半ばにアングル人、サクソン人、ジュート人といったゲルマン系民族がブリテン島へ移住したことにさかのぼります。彼らが持ち込んだゲルマン系の言語が、イングランド各地で徐々に定着し、古英語として発展していきました。

ノルマン・コンクエストという転換点

古英語の時代に大きな終止符を打ったのが、1066年のノルマン・コンクエストです。ノルマンディー公ウィリアムによるイングランド征服以降、支配層の言語であるフランス語(ノルマン語)が宮廷や行政で用いられるようになり、古英語は次第に影響力を失っていきました。

中英語への移行

12世紀頃になると、古英語はフランス語やラテン語の影響を強く受けた「中英語」へと姿を変えていきます。ジェフリー・チョーサーの『カンタベリー物語』に代表される中英語は、現代英語へとつながる過渡期の形態であり、語彙や文法が大きく簡素化されていった時期でもあります。

古英語が残した遺産

古英語時代を代表する文学作品としては、叙事詩『ベオウルフ』が有名です。また、「water」「house」「love」「food」など、現代英語で日常的によく使われる基礎的な単語の多くは、実は古英語に由来しています。約700年にわたる古英語の時代は、今日の英語の土台を築いた重要な歴史だといえるでしょう。