現代のチューインガムの基礎を築いたのは、アメリカの発明家トーマス・アダムス(Thomas Adams)です。
偶然から生まれた大発明
1869年、アダムスはゴムの代替となる新素材を探して実験を重ねていました。その過程で、中央アメリカ原産のサポジラの木から採れる天然樹液「チクル(chicle)」を加熱していたところ、誤って溶かし混ぜてしまうという出来事がありました。
彼は試しにこの弾力のある塊を丸めてボール状にし、珍しい菓子として販売してみることにしました。すると、この「噛むお菓子」は予想以上の大人気となり、大きな成功を収めます。
ガム製造への本格参入
アダムスはガム事業に将来性を見出し、それまで勤めていたゴム工場の仕事を辞め、ガムの製造に専念する道を選びました。そして息子たちとともに「アダムス・アンド・サンズ・カンパニー(Adams & Sons)」を設立し、本格的にガムの量産を開始しました。
後世への影響
アダムス社は後に風味付きガムやブリスターパッケージ入りの「チクレッツ(Chiclets)」など、数々の人気製品を生み出し、世界規模のガム産業の礎を築きました。こうして、一人の男の偶然の失敗が、世界中で愛されるチューインガムの誕生につながったのです。