蛮族の侵入は4世紀から6世紀まで続いた
西ローマ帝国への蛮族の侵入は、4世紀に始まり、6世紀頃まで断続的に続きました。この時代は「ゲルマン民族の大移動」とも呼ばれ、古代から中世へと移り変わるヨーロッパ史の大きな転換点となりました。
最初の侵入者は西ゴート族
帝国への本格的な侵入の口火を切ったのは、西暦376年における西ゴート族の侵入です。彼らはドナウ川を越えてローマ領内に流入し、378年のハドリアノポリスの戦いでは皇帝ウァレンス率いるローマ軍を壊滅させるなど、帝国に深刻な打撃を与えました。
相次いだ諸民族の侵入
西ゴート族に続き、ヴァンダル族、スエビ族、アラン人、そしてフン族が次々と帝国領内へ押し寄せました。406年にはヴァンダル族らがライン川を越えてガリアへ進出し、その後北アフリカにまで勢力を広げます。451年にはフン族の王アッティラが大軍を率いて西方へ侵攻し、ヨーロッパ全土に恐怖をもたらしました。
最後の大規模な侵入は東ゴート族によるもの
最後の大規模な蛮族の侵入とされるのが、西暦489年にテオドリック大王率いる東ゴート族によるイタリア侵攻です。彼らはイタリアを支配していたオドアケルを倒し、イタリア半島に東ゴート王国を建設しました。
なお、476年に西ローマ帝国最後の皇帝ロムルス・アウグストゥルスが廃位され帝国は滅亡しますが、蛮族の移動と争乱はその後もしばらく続きました。こうした一連の侵入と大移動は、中世ヨーロッパの国家形成の基盤を築くことになったのです。