結論から言えば、その答えは「はい」です。スペインがインカ帝国とアステカ帝国を征服した最大の動機の一つは、間違いなく金と銀への渇望でした。
征服の背景にあった「黄金への執着」
16世紀初頭、コルテス率いる遠征隊は1519年にアステカ帝国(現在のメキシコ)へ、そしてピサロ率いる遠征隊は1532年にインカ帝国(現在のペルー)へと足を踏み入れました。彼らを駆り立てたのは、富と権力への強い欲望、すなわち貪欲でした。
当時のヨーロッパでは、「エル・ドラード」と呼ばれる黄金郷の伝説が広まっており、新大陸は無限の富が眠る楽園だと信じられていました。実際、アステカとインカは両国とも大量の金や銀を保有しており、スペイン人たちはそれらを何としても奪い取ろうと決意していたのです。
金銀以外にもあった征服の要因
もちろん、征服の動機は金銀だけではありません。以下のような要素も複雑に絡み合っていました。
- 宗教的使命感: 異教徒である先住民をカトリックへ改宗させようという熱心な布教の意志
- 名誉と地位: 征服者(コンキスタドール)として王からの称号や領地を得る野心
- 帝国の拡大: ライバル国ポルトガルに対抗するための領土拡張政策
征服がもたらした結果
スペインによる征服の結果、膨大な量の金銀が新大陸から本国へと運ばれました。特にペルーのポトシ銀山(現在はボリビア)から産出される銀は、スペイン帝国の繁栄を支える大きな柱となりました。
しかし一方で、アステカとインカの高度な文明は破壊され、先住民たちは戦争、強制労働、そしてヨーロッパから持ち込まれた伝染病によって壊滅的な打撃を受けました。黄金への渇望がもたらした歴史は、栄光と悲劇の両面を持つものだったのです。