ニスクアリー族(Nisqually)は、アメリカ合衆国ワシントン州ピュージェット湾流域に暮らしていた先住民族です。彼らの伝統的な住まいは「板葺きの家(プランクハウス)」と呼ばれる、木の板を使った頑丈な建物でした。この記事では、その構造や暮らしの様子を詳しくご紹介します。
板葺きの家の基本的な構造
板葺きの家は、切妻屋根を備えた細長い長方形の建物です。壁は縦方向に並べた板材を、横方向の梁でしっかりと固定して作られていました。屋根も同様に板で組み上げられ、さらにその上から樹皮や草で編んだマットを覆うことで、雨や風から室内を守っていたのです。
生活の中心だった「火床」
家の中央には火床(かどこ)と呼ばれる焚き火の場所が設けられていました。ここは単なる暖房設備ではなく、料理を行うキッチンであり、夜を照らす照明でもありました。寒い季節には家族が火を囲んで集まり、生活の心となる場所だったといえます。
寝台と収納の工夫
人々は寝台(スリーピングプラットフォーム)と呼ばれる段状のベッドで眠っていました。また、火床の近くには棚が作られ、食料や道具、日用品などの保管スペースとして活用されていました。限られた空間の中で、暮らしやすさを追求した知恵が感じられます。
川や小川の近くに建てられた理由
板葺きの家は、主に川や小川の近くに建てられるのが一般的でした。これは水を汲むのが容易になるだけでなく、鮭などの漁業資源が豊富な場所だったことも大きな理由です。自然環境と調和した立地選びは、ニスクアリー族の生活智慧をよく表しています。