考古学的発見

バンピン寺院(ワット・バーンピン)|創建の歴史と本尊の伝承

地形と立地条件

ワット・バーンピンは川沿いの低地に位置する寺院です。北側はシーワー・パーサワート運河に面し、南側と東側は民有地に隣接、西側はチェットソック運河およびセッタキット1号道路に接しています。敷地面積は約17ライ(約2.7ヘクタール)です。

海抜標高

海抜1〜2メートル

主要な水路

シーワー・パーサワート運河、チェットソック運河、そしてターーチン川

地質条件

当地の土壌はターーチン層に属する海岸性の塩分土で、粘土質かつ塩分を含む性質を持っています。肥沃度は高いものの、過去の海水の浸入により地下水位が年間を通じて地表近くまで上昇しているため、塩害の影響を受けています。

考古学的基本情報

  • 考古学的時代:歴史時代
  • 時代・文化:ラッタナコーシン朝(バンコク王朝)初期
  • 建立年代:1871年(仏暦2414年)
  • 遺跡の種類:宗教施設

寺院の歴史

ワット・バーンピンはマハーニカーヤ派に属する王室寺院で、1871年に創建されました。旧称は「ワット・フアパー」。当時、寺院周辺は鬱蒼とした森に覆われ、とりわけ「ピン」という木が数多く自生していたことから、後に「ワット・バーンピン」と改名されました。

最初の本堂(ウボソット)は、ターオ・ケー・ワン氏とナーン・チャン夫人の寄付によって建設されました。その後、初代の本堂が老朽化して使用できなくなったため、プム氏とロッド・チャンジュー夫妻が13万バーツを寄付し、新たな本堂が建てられました。以来、寺院は幾度もの修復と発展を重ねており、現在の礼拝堂も改修工事を経て1993年に完成しました。

本尊「ルアンプー・プー・トーンカム」の伝承

本堂に安置される本尊は降魔成道像(マーラーを制伏する姿の仏像)で、村人たちから「ルアンプー・プー・トーンカム」と呼ばれる、古くて非常に美しい仏像です。

この本尊の由来について、古老は次のように語り伝えています。かつてトー氏とヤング氏という二人の男性が、商品を売るために舟でバンコク(バンコクノイ周辺)へ向かった折、当時まだ開発されていない森の中にあった廃寺——現在のサンカライ寺院——に安置された仏像を発見しました。二人は村人たちに協力を求め、仏像の台座の下に板を差し込み、綱を投げて舟を固定しました。さらに舟に水を入れて沈め、その上に仏像を乗せてから水を汲み出して浮かべ、無事にバーンピンまで舟を漕いで戻ったといいます。仏像の台座には黄金のブラフマー神が据えられていることから、「ルアンプー・トーンカム」は約300年前、アユタヤ王朝末期に造られたものと考えられています。

ウィハーン・ルアンプー・チット

境内には、レンガと漆喰で造られた小ぶりの仏堂「ウィハーン・ルアンプー・チット」があります。屋根は瓦葺きで、棟にはセメント漆喰による装飾が施されています。正面に扉が一つ設けられ、側面の壁には左右それぞれ2つの窓が開けられています。堂内にはブロンズ鋳造のルアンプー・チット像が安置されています。

ルアンプー・チットは、生前に護符刺青(サック・ヤント)の名匠として広く知られ、多くの軍人が弟子として師事した高僧でした。また伝統医学にも長けており、当時は病気になると人々がしばしば彼のもとを訪ね、治療を受けたといいます。こうした功績から、今なお篤い信仰を集めています。

文:パウィニー・ラッタナシーリスック(Phawinee Rattanasereesuk)