フランス北西部ブルターニュ地方、フィニステール県のプルガステル=ダウラス(Plougastel-Daoulas)市が、岩に刻まれた謎の碑文の解読に向けた公募「シャンポリオンの謎」作戦を展開している。最も説得力のある解読答案を提出した人には、2000ユーロの賞金が授与される仕組みだ。

この作戦名は、ロゼッタストーンのヒエログリフ解読に初めて成功した「エジプト学の父」ジャン=フランソワ・シャンポリオンにちなんだもの。市は市民の知恵を借りて、18世紀に遡るとみられる碑文の意味を解き明かしたい考えだ。
2019年5月7日、プルガステル=ダウラス市が2000ユーロの賞金を懸けて解読を呼びかける謎の碑文(AFP)
干潮時しか近づけない岩に刻まれた文字と絵
碑文が刻まれた岩は、コルボー岬(Pointe du Corbeau)のほど近く、カロ(Caro)入江へと続く道の途中、海に突き出た岬と断崖の間に位置している。182ある集落の一つ、イリアン・アル・グウェン(Illien ar Gwenn)から小道を進み、干潮時にのみ到達できる場所だ。
岩の一面には、主に大文字のアルファベットがびっしりと刻まれているほか、マストや舵を備えた帆船などの絵も描かれている。さらに「1786」「1787」という2つの日付も確認できる。
「これらの日付は、ブレスト港を守るために築かれた砲台群、特にすぐ近くにあるコルボー砦の建設年とほぼ一致します」と、市のプロジェクト担当者ヴェロニク・マルタン氏はAFP通信に語っている。

遺産担当のミシェル・ポーガム副市長が謎の碑文の前でポーズをとる(2019年5月7日、AFP/Fred TANNEAU)
バスク語か、古ブルトン語か
碑文には例えば「ROC AR B... DRE AR GRIO SE EVELOH AR VIRIONES BAOAVEL... R I」あるいは「OBBIIE:BRISBVILAR... FROIK...AL」といった文字列が読み取れ、その傍らには十字架を頂くハートの図柄が刻まれている。
「バスク語だと言う人もいれば、古ブルトン語だと言う人もいます。しかし、これまで誰も文章を解読できたことはありません」と、ドミニク・カップ市長は残念そうに話す。
11月30日まで募集、審査員が最有力案を選出
この公募は、言語学者、歴史家、研究者、学生、そして一般の愛好家まで幅広く対象としており、締め切りは11月30日。その後、審査会が開かれ、最も妥当性の高い解読案に賞金が授与される予定だ。応募規定は市役所で入手できる。