ギザの大ピラミッドを建設するために使用された石ブロックの総数や、その建設ペースについては、さまざまな推定が存在します。これらの推定値は、研究者ごとに採用する調査手法や前提条件が異なるため、大きく幅があるのが実情です。
大ピラミッドに使われた石ブロックの数
広く受け入れられている学説によると、大ピラミッドには約230万個から260万個の石ブロックが使用されたと考えられています。また、建設には一般に20年から30年という長い歳月がかかったとされています。クフ王の治世中に完成させたとされる説が有力で、当時の国家規模のプロジェクトであったことがうかがえます。
これらの前提をもとに、1日あたりで運搬・積み上げられた石ブロックの平均数を計算してみましょう。
建設期間20年の場合の計算
- 230万ブロック ÷(20年 × 365日)≈ 1日約315個
- 260万ブロック ÷(20年 × 365日)≈ 1日約356個
建設期間30年の場合の計算
- 230万ブロック ÷(30年 × 365日)≈ 1日約208個
- 260万ブロック ÷(30年 × 365日)≈ 1日約239個
計算結果からわかること
このように、使用された石の数と建設期間の推定値から試算すると、大ピラミッドの建設では数十年にわたり、毎日200個以上、多いときには350個以上の石ブロックが現場に供給され、積み上げられていたことになります。
しかも、使用された石ブロックの多くは平均2.5トン前後の重さがあり、一部の花崗岩ブロックに至っては数十トンにも達するとされます。それらを人力と単純な道具だけで、ほぼ休みなく毎日運び続けたとなれば、その物流管理、土木・建築技術、そして大規模な労働力の編成能力は、古代エジプト文明がいかに高度な組織力を持っていたかを物語っています。
大ピラミッドは単なる巨大建造物ではなく、当時の数学・測量・工程管理といった知識体系が結集した、人類史上屈指のエンジニアリングの結晶だと言えるでしょう。