考古学的発見

マーキュリーダイムの「W」に見える記号は何を意味する?その正体を解説

マーキュリーダイムの「W」に見える記号の正体

マーキュリーダイム(正式名称:ウィングド・リバティ・ダイム)の表面に「W」のような文字が見えることから、その意味を疑問に思うコレクターは少なくありません。まず大前提として、正規のマーキュリーダイムに「W」というミントマーク(造幣局マーク)は存在しません。

デザイナーのイニシャル「AW」モノグラム

「W」に見える部分の正体は、この硬貨をデザインした彫刻家アドルフ・A・ワインマン(Adolph A. Weinman)のイニシャルを組み合わせたモノグラム「AW」です。表面のリバティ像の首元付近に小さく刻まれており、AとWが重なって見えるため、「W」だけに見えることがあります。これはあくまでデザイン上のサインであり、鋳造地を示すミントマークではありません。

実際のミントマーク一覧

1916年から1945年まで鋳造されたすべてのマーキュリーダイムは、以下の3つの造幣局で生産されました。

  • フィラデルフィア造幣局:ミントマークなし
  • デンバー造幣局:「D」マーク
  • サンフランシスコ造幣局:「S」マーク

ミントマークは裏面、ファッシス(斧と棒を束ねた意匠)の左下に小さく刻印されています。もし「W」マークが刻まれたマーキュリーダイムを見かけたら、それは偽造品であるか、あるいは前述の「AW」モノグラムを見間違えた可能性が高いでしょう。真贋や価値を判断する際は、発行年とミントマークの有無・種類を必ず確認することをおすすめします。