答えは「後」です。この順序は、ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』第9歌の記述から読み取ることができます。
物語の流れが示す出来事の順序
『オデュッセイア』の中で、オデュッセウスとその部下たちは、人食いの巨人キュクロープス、ポリュペーモスの住む洞窟から命からがら脱出します。彼らは無事に船へ戻り出航したものの、その途上で海上の嵐に見舞われ、進路を大きく逸れてしまいます。こうして一行は、最終的にパイアキア人の島へと漂着することになったのです。
なぜこの順序だと断定できるのか
決め手となるのは第9歌の語りの構造です。オデュッセウスは、パイアキア人の王アルキノーオスや宮廷の人々の前で、これまでの冒険譚を自ら語って聞かせます。その中でキュクロープスとの遭遇が過去の出来事として語られていること、そしてその話を聞いているのがまさにパイアキア人であることから、キュクロープスとの出会いが先、パイアキア島への漂着が後であると確実に推論できるのです。