歴史上の人物

フィリップ5世(1293年〜1322年)――「長身王」の生涯と改革

フィリップ5世(1293年〜1322年)――「長身王」の生涯と改革

フィリップ5世とは

フランス王フィリップ5世(Philippe V le Long、フィリップ・ル・ロン)は、フランス王フィリップ4世(美男王)とナバラ女王ジャンヌ1世の次男として生まれました。「長身王(ル・ロン)」の異名で知られる彼は、カペー朝後期の重要な君主の一人です。

摂政から王位へ

兄ルイ10世が死去すると、フィリップは王国の摂政に任命されました。その後、ルイ10世の遺腹の子として生まれたジャン1世(遺腹王)が生後わずか数日で亡くなると、1317年に開催された三部会において、サリカ法を自らに有利な形で解釈させることに成功し、正式に王位に即位しました。

なお、この甥の急死については、フィリップ自身が何らかの役割を果たしたのではないかと疑う声も当時から存在したといわれています。

優れた戦略家としての統治

フィリップ5世は有能な戦略家であり、その果断な決断力によって反対勢力を巧みに押さえ込みました。特にフランドル問題については武力ではなく外交交渉によって解決の道を見出し、安定した統治を実現しています。

内政面でも積極的な改革を推進しました。

  • 各種行政機関を中央集権化し、運営効率の向上を図った
  • 南部諸侯の強い反対を押し切り、領土全体での単一通貨の使用を強制した
  • 度量衡の統一(標準化)に取り組んだ

これらの政策は、王国の経済的・行政的一体性を高めるものであり、後のフランス絶対王政への道を準備する重要な一歩となりました。

関連する歴代国王

前の王:ジャン1世(遺腹王) | 次の王:シャルル4世(美男王)