結論から言うと、1923年のアメリカ銀貨(ピースダラー)には中央に穴は開いていません。穴が開いているというのは、この歴史的なコインの特徴としては知られておらず、何らかの誤解や見間違いによるものです。
1923年銀貨とは「ピースダラー」のこと
1923年に鋳造されたアメリカの1ドル銀貨は、通称「ピースダラー(Peace Dollar)」として知られています。第一次世界大戦の終結を記念して1921年から発行が始まったシリーズで、表面には自由の女神、裏面には止まり木に止まる鷲が描かれています。
- 材質:銀90%・銅10%
- 重量:約26.73g
- 直径:約38.1mm
- デザイナー:アンソニー・デ・フランチスキ
硬貨の中央は完全な無地の平面であり、製造段階で穴が開けられることは一切ありません。
アメリカの硬貨に穴がない理由
日本の5円玉や50円玉のように中央に穴が開いた硬貨は世界的にも見られますが、アメリカ合衆国の流通硬貨には歴史上、穴の開いたものは存在しません。これはアメリカ造幣局(US Mint)の設計方針によるもので、すべての硬貨が無孔(穴なし)仕様で鋳造されています。
穴が開いて見える場合に考えられる原因
もし手元にある1923年銀貨に穴が開いていれば、それは本来の状態ではありません。主な原因として以下が挙げられます。
1. 後年の加工(ダメージ)
ペンダントやチャームなどの装飾品として使うために、後にドリルで穴を開けられたケースが最も一般的です。古い銀貨はジュエリーへ再利用されることも少なくありません。
2. 偽造・改造品の可能性
悪意のある第三者によって加工された偽物や、価値を偽るための改造品である可能性も否定できません。
3. 別の硬貨との混同
穴の開いた外国のコインと混同しているケースもあります。例えば、かつて米国領だったフィリピンの一部硬貨などには小さな穴を持つものが存在しました。
穴がある場合のコレクション価値への影響
残念ながら、後から穴を開けられた銀貨はコレクター価値が大幅に下落します。美しい状態のピースダラーが高い評価を受ける一方で、穴や傷がある硬貨は地金価格(シルバー価格)相当の査定になることがほとんどです。
お手持ちの1923年銀貨に穴が開いている場合は、信頼できる鑑定機関やコインショップに相談してみることをおすすめします。