「1842年の小麦ペニー(ホイート・ペニー)の価値を知りたい」と考えている方は少なくありません。しかし、まず知っておくべき重要な事実があります。1842年の小麦ペニーは存在しません。この記事では、その理由と、1842年に実際に発行されていた1セント硬貨について詳しく解説します。
小麦ペニーが誕生したのは1909年
小麦ペニーとして知られるコインは、正式には「リンカーン・セント(Lincoln Wheat Cent)」と呼ばれます。このコインが初めて発行されたのは1909年であり、それ以前の時代には存在していません。
1909年は、エイブラハム・リンカーン大統領の生誕100周年にあたる年でした。これを記念して、アメリカ史上初めて実際の人物の肖像を刻んだ流通硬貨として、リンカーンの横顔をあしらった1セント硬貨が登場しました。デザインは彫刻家ビクター・デヴィッド・ブレナー(Victor David Brenner)によるもので、裏面に麦の穂(ウィート・イヤー)が描かれていることから「小麦ペニー」の愛称で親しまれてきました。麦の穂のデザインは1958年まで続きました。
1842年に発行されていたのは「ラージセント」
では、1842年のアメリカの1セント硬貨とはどのようなコインだったのでしょうか。当時発行されていたのは、「編み髪ラージセント(Braided Hair Large Cent)」です。
このコインは現在の1セント硬貨よりもはるかに大きく、直径約27〜29mm、重さも10g前後あります。表面には自由の女神を象徴する女性の像、裏面には花輪と額面表示がデザインされています。1839年から1857年まで鋳造され、1842年の発行枚数はおよそ530万枚でした。
1842年ラージセントの価値の目安
もし手元に1842年の1セント硬貨があるなら、それはラージセントである可能性が高く、状態によっては一定のコレクター価値が期待できます。大まかな相場の目安は以下の通りです。
- 摩耗が激しい状態(Good程度):おおよそ20〜40ドル前後
- 中程度の保存状態(Fine程度):50〜100ドル前後
- 保存状態が良いもの(Extremely Fine以上):150〜300ドル以上
- 未使用に近いミントステート:500ドルを超えることもある
なお、1842年ラージセントには「大型年号(Large Date)」「小型年号(Small Date)」のバリエーションが存在し、希少性や価値に影響を与えることがあります。正確な評価のためには、専門の鑑定機関や信頼できるコインディーラーに相談することをおすすめします。
まとめ
1842年の小麦ペニーは存在せず、小麦ペニーの歴史は1909年から始まります。1842年の1セント硬貨をお持ちの場合、それはラージセントであり、状態次第では数十ドルから数百ドルの価値があります。コインの年代や種類を見極めることは、適切な評価を受けるための第一歩です。古い1セント硬貨を見つけたら、安易に処分せず、まず発行年とデザインを確認してみてください。