「1963年にドレスはいくらで売られていたのか」という疑問は、当時の暮らし向きや物価水準を知るうえで興味深いテーマです。本記事では、1960年代前半のアメリカを中心に、ドレスの価格相場やその背景についてできる限り具体的にご紹介します。
1963年当時のドレスの価格相場
1960年代のアメリカでは、日常的に着用するワンピース型のドレスは、おおむね8〜15ドル程度で購入できたと言われています。百貨店やチェーンストアで販売されていた既製服がこの価格帯の中心でした。
一方で、品質の良い生地を使ったワンランク上のドレスになると20〜30ドル前後、有名デザイナーによるオートクチュールに近い高級ドレスになると50〜100ドル以上することもありました。つまり、同じ「ドレス」でも、購入先やブランドによって価格差は大きかったのです。
当時の収入と照らし合わせると
価格の感覚をつかむために、当時の所得水準と比べてみましょう。1963年のアメリカの最低賃金は時給1.25ドル、勤労者世帯の平均年収はおよそ6,000〜6,500ドルでした。
このことから、10ドル前後のドレスは、当時の労働者の約8時間分の賃金に相当します。決して安易に買える値段ではありませんでしたが、既製服の普及により、それまで仕立て屋に頼るしかなかった時代と比べると、一般家庭でもファッションを楽しめる環境が整いつつある時期でした。
現在の価値に換算すると?
インフレ率を考慮して現在の価値に換算すると、1963年の10ドルはおよそ100〜110ドル(日本円で1万5,000円前後)に相当します。つまり、当時の一般的なドレスは、今の感覚で言えば「1万円台のワンピース」くらいの位置づけだったと考えると分かりやすいでしょう。
なお、当時の日本では1ドル=360円の固定相場でしたので、10ドルのドレスは約3,600円という計算になります。高度経済成長期まっただ中の日本において、これは決して安い買い物ではありませんでした。
まとめ
1963年のドレスの価格は、普及品で8〜15ドル、上質なものや高級品では30ドル以上と幅がありました。現在の価値に換算すると1万円台後半から数万円相当となり、当時の人々にとっては慎重に選ぶべき買い物だったことが分かります。既製服文化が根付き始めたこの時代は、ファッションが大衆化へ向かう重要な転換期でもあったのです。