マーキュリーダイムの表面(正面)に刻まれている、一見アルファベットの「W」のように見えるマーク。その正体は、実はローマ数字の「V」です。ローマ数字の「V」は数字の「5」を表す記号で、古代ローマ以来の伝統的な表記として硬貨などに用いられてきました。パッと見では「W」の文字と紛らわしいのですが、よく観察すると異なる刻印であることがわかります。
首元に刻まれたマークは「ミントマーク(造幣局マーク)」
一方、首の後ろ(首元)付近に見られる小さなマークは、ミントマークと呼ばれるものです。これは、その硬貨がどこの造幣局で鋳造されたのかを示す重要な刻印であり、主に以下のような種類があります。
- D:デンバー造幣局
- S:サンフランシスコ造幣局
- マークなし:フィラデルフィア造幣局
ミントマークの有無や種類によって希少性や収集価値が大きく変わることもあるため、コレクターにとって特に注目すべきポイントとなっています。
マーキュリーダイムとはどんな硬貨?
マーキュリーダイムは、1916年から1945年にかけてアメリカ合衆国で鋳造された10セント銀貨です。正式名称は「ウィングド・リバティ・ダイム」といい、彫刻家アドルフ・A・ワインマンによるデザインが採用されています。翼の生えた帽子をかぶった自由の女神の姿が、ローマ神話の神メルクリウス(マーキュリー)に似ていることから、この愛称で広く親しまれてきました。
表面の刻印の意味を知っておくと、硬貨を鑑賞する楽しみもぐっと深まります。手元にマーキュリーダイムがある方は、ぜひ首元のマークや表面の刻印をチェックしてみてください。