アメリカの歴史には、「スティーブン・ホプキンス(Stephen Hopkins)」というまったく同じ名前を持つ重要人物が二人登場します。一人は1620年にメイフラワー号で新大陸へ渡った乗客であり、もう一人は18世紀にロードアイランド植民地で長年知事を務め、独立宣言にも署名した政治家です。このため「この二人は親族ではないのか」という疑問がよく生まれます。
「父子関係」という誤解について
しばしば見られる説明の一つに、二人は父と息子であるというものがあります。しかし、これは年代の面から見て明らかに成立しません。
メイフラワー号のスティーブン・ホプキンスは1581年頃にイングランドで生まれ、1644年頃にマサチューセッツのプリマスで亡くなりました。その息子として知られているのは、ジャイルズ(Giles)やケイレブ(Caleb)などの子供たちです。
一方、ロードアイランドの知事を務めたスティーブン・ホプキンスは1707年の生まれです。メイフラワー号のホプキンスが亡くなってから60年以上後に生まれているため、父子であることはあり得ません。
では、遠い血縁関係はあるのか?
一部の系図研究では、知事ホプキンスの祖先がプロビデンス初期の入植者トマス・ホプキンス(Thomas Hopkins)であり、この人物がメイフラワー号のスティーブンと何らかの親族関係にあった可能性が指摘されることがあります。ただし、これを裏付ける確かな記録はなく、メイフラワー協会(Mayflower Society)が公式に認める子孫関係にも含まれていません。
したがって現時点では、二人の間に実証された血縁関係はないと考えるのが妥当です。
まとめ
メイフラワー号のスティーブン・ホプキンスと、ロードアイランドのスティーブン・ホプキンス知事は、父子でも直系の先祖・子孫の関係でもありません。時代も生まれた土地も異なる、たまたま同名の別人物として理解するのが正しいといえます。