1871年に実現したドイツ統一について、理解度をチェックできる演習問題を5問まとめました。選択式と記述式の両方を含み、最後にすべての問題の解答と詳しい解説を掲載しています。
問題1:ドイツ統一の背景
ドイツの統一(1871年)は、次のどのような経緯によって実現されたでしょうか?
- ドイツ諸邦の大きな経済的・社会的発展をともない、ヨーロッパ大陸におけるオーストリアの覇権を終わらせた。
- ドイツ諸邦の大きな経済的・社会的発展をともない、ヨーロッパ大陸におけるフランスの覇権を終わらせた。
- ドイツ諸邦におけるブルジョアジーと軍部の社会的対立のなかで起こり、ヨーロッパ大陸におけるロシアの覇権を終わらせた。
- ドイツ諸邦の大きな軍事的発展をともない、ヨーロッパ大陸におけるフランス第三共和政の覇権を終わらせた。
- ドイツ諸邦の大きな経済的・社会的発展をともない、ヨーロッパ大陸におけるイタリアの覇権を終わらせた。
問題2:ウィーン体制とドイツ連邦
ナポレオン・ボナパルトが失脚した1815年以降、ヨーロッパの君主国を再編する動きが進みました。この再編の結果として生まれたものは次のうちどれでしょう?
- イタリアの統一
- ドイツ連邦の成立
- ナポレオン3世による第二帝政フランスの樹立
- ロシア帝国の弱体化
問題3:ドイツ統一の過程(記述式)
ドイツが国民国家として統一を果たしたのは19世紀に入ってからのことであり、イングランドやフランスと比べれば遅い統一でした。とはいえ、このことは19世紀末のドイツがヨーロッパ有数の経済・軍事大国として台頭する妨げにはなりませんでした。ドイツ統一の過程について、次の問いに答えてください。
- 統一の主導役となったドイツの国家はどこか。
- ドイツ諸邦が統一へ向かうことになった理由は何か。
問題4:重要用語の組み合わせ
下の表の左列(番号)と右列(ローマ数字)の情報を正しく組み合わせている選択肢を選んでください。
| 1 – 関税同盟(ツォルフェライン) | I – 1866年にプロイセンとオーストリアの間で起こった戦争。その結果、プロイセンがドイツ諸邦のなかで優位に立った。 |
| 2 – 七週間戦争 | II – ドイツ系の独立国38か国からなる同盟で、加盟各国の君主制の主権を擁護することを誓った。 |
| 3 – 普仏戦争 | III – 一部のドイツ系君主国のあいだで関税を撤廃した関税区域。 |
| 4 – ドイツ連邦 | IV – 1870年から1871年にかけてプロイセンとフランスの間で起こった戦争で、ドイツ統一を決定的なものとした。 |
- 1-IV、2-III、3-II、4-I
- 1-III、2-I、3-IV、4-II
- 1-II、2-IV、3-I、4-III
- 1-IV、2-I、3-II、4-III
問題5:世界史への影響
1870年から1871年にかけて起こったある出来事は、後の歴史の流れに大きな影響を与え、第一次・第二次世界大戦の勃発につながる一因となりました。それは次のうちどれでしょう?
- 他国との貿易に保護関税を導入したことがきっかけとなった、イングランドにおけるブルジョアジーの台頭
- 普仏戦争におけるプロイセンの勝利と、それに続くドイツの統一
- 南北戦争と、アメリカ合衆国における奴隷制の終結
- 再びの市民革命の結果として起こった、フランス王政の崩壊
- イタリアの統一
解答と解説
問題1の解答
正解:B
ドイツ諸邦の経済的・社会的発展に加えて、プロイセンの軍事的強化がドイツ諸邦間の覇権を確立し、統一のプロセス全体を主導しました。
問題2の解答
正解:B
ナポレオン失脚後、38の独立国からなる同盟としてドイツ連邦が成立しました。
問題3の解答
(a)ドイツ統一の過程で中心的な役割を果たしたのはプロイセンです。
(b)最大の要因は、ユンカーと呼ばれる大地主を中心とするドイツ支配層の経済的発展でした。さらに各邦では工業化が急速に進み、税収の増加が支配階級と諸邦に豊かな富をもたらしました。こうした状況のなかで、普仏戦争に代表されるような周辺諸国への軍事行動も活発化していきます。その結果、領土拡大とプロイセンの強化が実現し、オーストリアとの対立(七週間戦争)のように内部の反対勢力を排除しながら、統一の道を切り開いていくことになりました。
問題4の解答
正解:B(1-III、2-I、3-IV、4-II)
問題5の解答
正解:B
普仏戦争におけるプロイセンの勝利はドイツ統一を実現させました。この出来事は、帝国主義列強による世界分割や二度の世界大戦の勃発といった、地球規模の影響をもたらす歴史の転換点となりました。