第一次世界大戦の終結に向けた平和構想として、アメリカ合衆国大統領ウッドロウ・ウィルソンは1918年1月に「14か条の平和原則」を発表しました。このうち、パリ講和会議やヴェルサイユ条約の交渉過程で実際に採用された主な項目は、以下の6点です。
採用された6つの項目
1. 公開外交(公開の盟約)
平和に関する盟約は公開的に締結されること。その後は、いかなる種類の秘密の国際的取り決めも行わず、外交は常に率直に、公衆の目の前で進められるべきとされました。
2. 海洋の自由
領海以外の海域においては、平時・戦時を問わず航行の自由が保障されること。ただし、国際盟約の執行のため、国際的な行動によって海域の全部または一部が封鎖される場合は例外とされます。
3. 経済障壁の撤廃
可能な限りすべての経済障壁を取り除き、平和を受け入れ、その維持に参加するすべての国家間で、平等な貿易条件を確立すること。
4. 軍備の縮小
各国の軍備は、国内の安全を維持できる最低限の水準まで削減されることが、相互に保証されること。
5. 植民地要求の公正な調整
すべての植民地に関する要求について、公平な調整が行われること。主権の帰属を決定する際には、関係する住民の利益が、当該政府の正当な主張と同等の重みを持つという原則を厳格に遵守することが求められました。
6. 国際連盟の設立
大国も小国も問わず、すべての国家の政治的独立と領土保全を相互に保障するため、具体的な盟約に基づく一般的な国家連合(国際連盟)が設立されること。
まとめ
これらの項目のうち、特に「国際連盟の設立」はヴェルサイユ条約に盛り込まれ、1920年に国際連盟として現実のものとなりました。しかし、「海洋の自由」や「経済障壁の撤廃」などは講和会議での列強の思惑により完全には反映されず、ウィルソンの理想主義的な構想のすべてが実現したわけではない点も、歴史的には重要なポイントです。