1916年に発行された10セント硬貨(ダイム)には、「S」ミントマークのものと「D」ミントマークのものが存在します。この2つはデザインこそほぼ同じですが、発行された造幣局が異なり、コレクター市場での価値にも大きな差があります。ここでは、それぞれの特徴と違いをわかりやすく解説します。
1916年Sダイムの特徴
- 発行造幣局:サンフランシスコ造幣局(ミントマーク:S)
- 表面:右向きの翼を広げた自由の女神(通称「マーキュリー・ダイム」)
- 裏面:オリーブの枝が描かれ、その上に「ONE DIME」、下に「UNITED STATES OF AMERICA」の文字
- 縁(エッジ):ギザギザ加工(リードエッジ)
1916年Dダイムの特徴
- 発行造幣局:デンバー造幣局(ミントマーク:D)
- 表面:右向きの翼を広げた自由の女神(Sダイムと同一デザイン)
- 裏面:オリーブの枝が描かれ、その上に「ONE DIME」、下に「UNITED STATES OF AMERICA」の文字
- 縁(エッジ):ギザギザ加工(リードエッジ)
両者の主な違い
1916年Sダイムと1916年Dダイムの唯一の違いはミントマーク(造幣局マーク)です。このミントマークは硬貨の裏面、オリーブの枝の付根付近に刻印されており、「S」と刻まれていればサンフランシスコ造幣局製、「D」と刻まれていればデンバー造幣局製であることを示します。
なお、どちらも彫刻家アドルフ・A・ワインマンがデザインした「ウィングド・リバティ・ヘッド・ダイム(マーキュリー・ダイム)」シリーズの初年度にあたる1916年に発行されたもので、基本仕様(直径17.9mm、銀90%・銅10%の組成など)は共通しています。
コレクター価値について
特に知られているのが1916-Dダイムで、発行枚数が約26万4000枚と非常に少なく、アメリカ近代硬貨の中でも屈指のレアコインとして高額で取引されています。一方、1916-Sダイムは比較的入手しやすいものの、状態(グレード)によって評価が大きく変わります。真贋を見分ける際は、裏面のミントマークの位置や形状を確認することが重要です。