アメリカの硬貨に刻まれている小さなアルファベットの記号は「ミントマーク(造幣局マーク)」と呼ばれ、その硬貨がどこの造幣局で鋳造されたかを示しています。収集家にとっては希少価値を見極める重要な手がかりにもなるため、各記号の意味を知っておくと便利です。
主なミントマークの種類と意味
P:フィラデルフィア造幣局(Philadelphia Mint)
1792年に設立されたアメリカ最古の造幣局です。現在では一般流通用のコインを最も多く生産しており、「P」のマークが付いた硬貨はよく見かける定番の存在です。
D:デンバー造幣局(Denver Mint)
1906年に操業を開始したコロラド州デンバーの造幣局です。フィラデルフィアと並んで大量鋳造を担当しており、日常的に使われる硬貨にも多く見られます。
S:サンフランシスコ造幣局(San Francisco Mint)
カリフォルニア州サンフランシスコにある造幣局です。かつては流通用コインも製造していましたが、現在は主にプルーフ貨(鏡面仕上げの収集用コイン)の鋳造を専門としており、「S」マーク付きの硬貨は収集家からの人気が高い傾向があります。
W:ウェストポイント造幣局(West Point Mint)
ニューヨーク州ウェストポイントにある造幣局です。金や銀などの地金貨(ブルリオンコイン)や記念硬貨の製造が中心で、「W」マークが付いた硬貨は比較的希少なものが多いのが特徴です。
ミントマークがない場合
1980年以前に鋳造された硬貨にミントマークがない場合は、フィラデルフィア造幣局で作られたことを意味します。当時のフィラデルフィア局は唯一の主力工場だったため、あえて記号を刻印していませんでした。1980年以降は、フィラデルフィア製のコインにも「P」のマークが刻まれるようになっています。
ミントマークはどこにある?
ミントマークの位置は硬貨のデザインによって異なり、多くの場合、表面(オモテ面)の日付の近くや人物肖像の周辺に小さく刻まれています。ルーペなどを使って確認すると、意外と簡単に見つけられますよ。