歴史クイズ

ジョージ・ワシントンはイギリス軍に従軍した?誤解を解く歴史の真実

「ジョージ・ワシントンがイギリス軍に従軍したのはどの戦争か?」という質問には、実は前提に誤りがあります。結論から言えば、ワシントンはイギリス軍には従軍していません。むしろ彼は、イギリスと戦ったアメリカ独立戦争において、大陸軍の総司令官としてイギリス軍と対峙した人物です。

アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)での総司令官としての役割

1775年、アメリカ植民地とイギリス本国の対立が武力衝突へと発展すると、大陸会議はワシントンを大陸軍(Continental Army)の総司令官に任命しました。彼は装備も訓練も不十分な民兵の集まりをまとめ上げ、8年に及ぶ苦しい戦いを指揮します。

トレントンの奇襲やサラトガの戦いなど数々の転機を経て、1781年のヨークタウン包囲戦でイギリス軍を降伏へ追い込み、アメリカの独立を勝ち取りました。この功績により、ワシントンは「アメリカ合衆国建国の父」と呼ばれ、後に初代大統領にも選出されています。

なぜ「イギリス軍に従軍した」という誤解が生まれるのか

この誤解の背景には、独立戦争以前の歴史があります。若き日のワシントンは、1754年から1763年にかけて行われたフレンチ・インディアン戦争(北米における七年戦争)で、バージニア民兵の将校として参戦していました。

この戦争では、当時まだイギリス領だった植民地側の勢力として、フランス軍および先住民部族と戦いました。つまり、この時期のワシントンはイギリス陣営の一員として戦っていたため、「イギリス軍に従軍した」という記憶や記述が混同されることがあるのです。ただし、これは正規のイギリス軍への入隊ではなく、あくまで植民地民兵としての従軍でした。

まとめ

ジョージ・ワシントンはイギリス軍の兵士ではなく、アメリカ独立戦争でイギリスと戦った大陸軍の総司令官です。独立前のフレンチ・インディアン戦争ではイギリス側の民兵として戦った経歴がありますが、これがしばしば誤解の原因となっています。歴史を正確に理解するうえで、この区別は重要なポイントといえるでしょう。