計算能力
1940年代は、コンピューターが初めて「計算」を目的として本格的に設計された時代でした。当時のマシンは非常に高価で、利用できるのは主に政府、大手企業、主要な研究機関に限られていました。代表的な例として、1944年に完成したハーバードMark Iが挙げられます。これは機械式・電磁式のコンピューターで、アメリカ陸軍の弾道表(射撃用の弾道計算表)の作成に使用されました。
基本的なプログラム可能性
現代のプログラミング言語には遠く及ばないものの、この時代に最初のソフトウェアが誕生し、コンピューターが「プログラム」と呼ばれる保存された命令セットに従って動作できるようになりました。ジョン・モークリー、J・プレスパー・エッカート、そしてグレース・ホッパーは、初期のコンピュータープログラミングを牽引した著名な人物たちです。
アナログ計算
初期のコンピューターは、必ずしも完全なデジタル方式ではありませんでした。多くの機械は、現代のデジタルコンピューターのような離散的な2進法(0と1)だけでなく、電圧や回転といった物理量の測定値に基づくアナログ計算によって出力値を生成していました。こうしたアナログ専用のマシンは、弾道学や空気力学などの科学分野で幅広く活用されました。
電気機械式技術
初期のコンピューターは、リレー、スイッチ、真空管といった電気機械式技術に依存していました。そのため、マシンは巨大で高価であり、さらに相当なメンテナンス作業を必要とするものでした。
科学への多大な貢献
当時の技術的制約にもかかわらず、1940年代におけるコンピューターの開発と実用化は、科学的新時代の幕開け、すなわちデジタル時代の夜明けをもたらしました。第二次世界大戦中、イギリスのコロッサスはドイツ軍の暗号解読に決定的な役割を果たし、モークリーとエッカートが設計したENIACは、アメリカ陸軍のための高度な数値計算において不可欠な存在となりました。