戦争がもたらした最大の国内成果――アメリカ労働運動の台頭
第二次世界大戦の戦時体制がもたらした最も重要な国内成果の一つとして挙げられるのが、労働運動の著しい成長です。この時期に労働運動は大きく発展し、アメリカ合衆国における主要な政治勢力へと躍進しました。
賃金統制と労働者の不満
戦争中、政府はインフレーションを抑制する目的で賃金の凍結(統制)を実施しました。その結果、労働者の実質的な購買力は低下することとなりました。こうした状況に対して、労働組合は組織化活動を一層強化することで対応していきました。
全国戦時労働委員会(NWLB)の役割
1942年、労働争議の解決を目的として全国戦時労働委員会(National War Labor Board:NWLB)が設立されました。同委員会は、雇用主に対して労働組合との団体交渉を義務付けるとともに、不当労働行為を違法としました。これにより、労働者の権利は戦時中に大きく前進することになったのです。
戦後のストライキの波
しかし、戦争が終結すると、組織労働側は戦時中に獲得した権利や利益を維持しようとする動きを見せました。このことが、1940年代後半に全米を席巻する大規模なストライキの波へとつながっていきました。労働運動は、戦時中の制度的变化を足がかりに、戦後アメリカ社会において不可欠な政治的・経済的存在となっていったのです。