2008年、ナチズムによって迫害された同性愛者の犠牲者を追悼する記念碑が、ドイツの首都ベルリンに建立されました。ユダヤ人やロマ(シンティ・ロマ)など、ナチス政権に迫害された他の人々のグループと同じように、同性愛者のコミュニティもまた、命を落とした人々を偲ぶ記念碑を首都に設置することを決めたのです。
ナチズムによる同性愛者への迫害
当時のナチス政権は、同性愛者を「アーリア人種の純潔を脅かす不自然な存在」とみなし、執拗なまでに迫害しました。ヨーロッパ大陸全体で数百人が逮捕され、拷問され、命を奪われました。強制収容所に送られた同性愛者の囚人は、ピンク色の逆三角形のバッジによって識別されていました。この「ピンクのトライアングル」は、現在ではLGBTQ+コミュニティの象徴として広く知られています。
記念碑へのアクセス方法
記念碑は、ベルリンを代表する公園であるティーアガルテンの中に位置しています。有名な「ヨーロッパで迫害されたユダヤ人の記念碑」(ホロコースト記念碑)のすぐ道路を挟んだ向かい側にあり、ブランデンブルク門からも徒歩圏内という好立地です。市内観光の合間に立ち寄りやすい場所なので、ぜひ足を運んでみてください。
記念碑で見られるもの
記念碑は、大きなコンクリート製の直方体で構成されています。その内部にはスクリーンが設置されており、窓から覗き込むと、キスを交わす同性カップルの映像が繰り返し映し出されます。この作品は、デンマーク出身のマイケル・エルムグリーンとノルウェー出身のインガー・ドラグセットによる芸術家デュオが手掛けたもので、静かな佇まいの中に、過去の犠牲への追悼と多様性への敬意が込められています。
歴史の負の側面を風化させず、あらゆる人々の尊厳を守り続けることの大切さを教えてくれる、ベルリン訪問時にぜひ見学したい記念碑の一つです。