歴史物語

共産主義時代で最も名高い裁判の一つ――それは体制崩壊の引き金となったのか?

1981年12月13日――戒厳令が敷かれた日

1981年、ポーランドでは共産主義政権が国民の支持を急速に失い、深刻な危機に直面していました。当局は国家の支配を取り戻そうとあらゆる手段を講じ、同年12月13日、ついに戒厳令を布告します。

その直後、共産主義時代で最も有名な政治裁判の一つが幕を開けました。独立自主管理労働組合「連帯」(NSZZ「Solidarność」)および社会自己防衛委員会(KSS「KOR」)の指導者たちに対する裁判です。この裁判は、後の民主化・体制変革へとつながる歴史の大きな転換点として記憶されています。

注目の一冊――『11人の事件』

ここでご紹介したいのが、ポーランド現代史研究の第一人者、アンジェイ・フリシュケ(Andrzej Friszke)教授による『11人の事件――NSZZ「連帯」とKSS「KOR」指導者たちの収監 1981〜1984』(Znak Horyzont、2018年刊)です。

本書は、ポーランド人民共和国当局が反対派に対して仕掛けたこの著名な裁判を、一次史料に基づいて包括的に描いた初めての著作です。戒厳令下の政治的背景、逮捕の経緯、そして獄中での指導者たちの姿まで、これまでほとんど知られてこなかった実像が浮き彫りにされます。

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ポーランド近現代史、とりわけ「連帯」運動と戒厳令の時代に関心をお持ちの方にとって、本書は必読の一冊といえるでしょう。当時の政治的緊張と、抑圧の中でも屈しなかった人々の物語が、緻密な史料に基づいて鮮やかに蘇ります。