
中国で発見された約2300年前の豪華な浴場の遺構の一部
古代において、上下水道や衛生設備の名手といえば、まずローマ人が思い浮かべられる。しかし、それだけがローマ人の専売特許だったわけではないようだ。
ごく最近の考古学的発見は、世界の東方でもこの分野で非常に高い水準を誇っていたことを雄弁に物語っている。
皇帝の宮殿に属する3つの豪華な浴室
中国では、学者チームによる発掘調査で、保存状態が極めて良好な3つの豪華な浴室の遺構が出土した。その規模や造りの格調から、これらは間違いなく皇帝の宮殿に属する施設であると考えられている。
遺構の年代はおよそ2300年前、すなわち紀元前3世紀頃と推定されており、戦国時代末期から初期帝国時代にかけてのものにあたる。
現代的なタイルと洗練された排水システム
特に研究者たちの目を引いたのは、内装に使用されたタイルの驚くほど現代的な仕上がりと、何よりも高度な汚水排水システムの存在である。
使用済みの水を効率的に排出するための溝や配管が綿密に設計されており、快適さと衛生性への配慮が行き届いていたことがうかがえる。2000年以上も前に、ここまで完成された水回り技術が存在していた事実は、当時の技術水準の高さを如実に示している。
この発見は、古代中国における入浴文化や衛生技術に対する理解を大きく深める貴重な資料として、考古学界で大きな注目を集めている。