歴史物語

ボストン・マニュファクチャリング・カンパニーの設立者はヘンリー・カボット・ローウェル?正しい設立者と1813年の設立背景を解説

「ヘンリー・カボット・ローウェルがボストン・マニュファクチャリング・カンパニー(Boston Manufacturing Company)を設立した」という説は、誤りです。

同社を実際に設立したのは、実業家のフランシス・カボット・ローウェル(Francis Cabot Lowell)とパトリック・トレイシー・ジャクソン(Patrick Tracy Jackson)の二人であり、その年は1813年です。

設立の背景

フランシス・カボット・ローウェルは、イギリスにおける繊維産業や最新の紡織技術を視察して帰国した後、その知識をもとにアメリカでの機械化された綿紡績事業を構想しました。そして1813年、義兄にあたるパトリック・トレイシー・ジャクソンらとともにボストン・マニュファクチャリング・カンパニーを設立し、マサチューセッツ州ウォルサムに工場を建設しました。

このウォルサムの工場は、紡績から織布までの工程を一つの工場内で行う、アメリカ初の本格的な統合型繊維工場として知られており、後のアメリカ工業化のモデルとなりました。

なぜ「ヘンリー・カボット・ローウェル」と混同されるのか

「ヘンリー・カボット・ローウェル」という名前は、設立者のフランシス・カボット・ローウェルと姓の響きが似ているため、しばしば混同されます。しかし、ボストン・マニュファクチャリング・カンパニーの設立に関わった人物として歴史に記録されているのは、あくまでフランシス・カボット・ローウェルとパトリック・トレイシー・ジャクソンです。