歴史物語

トトメス3世のあだ名とは?「エジプトのナポレオン」と呼ばれた理由

トトメス3世のあだ名は「エジプトのナポレオン」

古代エジプト第18王朝の第6代ファラオであるトトメス3世(在位:紀元前1479年~紀元前1425年頃)には、「エジプトのナポレオン」というあだ名があります。

この呼び名は、彼が治世において成し遂げた数々の軍事的功績と征服事業に由来するものです。19世紀フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトになぞらえて、卓越した軍事指導者としての評価を表しています。

なぜ「ナポレオン」と比較されるのか

トトメス3世は生涯に17回以上の遠征を実施し、エジプトの版図をユーフラテス川流域から南はヌビア(現在のスーダン北部)にまで拡大させました。エジプト史上最大の領土を築き上げた王として知られています。

特に有名なのは、単独統治開始直後に行われたメギドの戦いです。彼は敵の予想を裏切る険しい山道を選んで奇襲を仕掛け、見事な勝利を収めました。この戦勝記録はカルナック神殿などに刻まれており、世界最古級の詳細な軍事記録ともされています。

こうした大胆かつ緻密な戦略眼と、組織的に軍隊を運用する能力は、後世の歴史家たちから高く評価され、「エジプトのナポレオン」と称されるようになりました。