歴史物語

1999年9月に何が起こったのか?世界の主要な出来事を振り返る

1999年9月は、宇宙開発、スポーツ、テクノロジー、国際政治など、さまざまな分野で歴史に残る出来事が相次いだ月でした。ここでは、特に重要なニュースを分野別に振り返ります。

宇宙開発:火星探査機が消息を絶つ

9月23日、NASAの火星探査機「マーズ・クライメイト・オービター」が火星軌道への投入時に通信を途絶えました。調査の結果、NASAと製造企業の間で単位系(メートル法とヤード・ポンド法)の認識が食い違い、軌道計算に致命的な誤差が生じていたことが判明。宇宙開発史上有名な失敗例として語り継がれています。

テクノロジー&ゲーム

セガ「ドリームキャスト」が北米上陸

9月9日(9/9/99)、セガの家庭用ゲーム機「ドリームキャスト」が北米で発売されました。本体にモデムを内蔵し、ネットワーク対戦などを楽しめる先進的な設計が大きな話題を呼びました。

Apple「iBook」が店頭へ

9月13日には、Appleのコンシューマー向けノートパソコン「iBook」の販売がスタート。カラフルな半透明デザインと無線LAN(AirPort)対応が特徴で、その後のMac人気の流れを作った一台です。

自然災害:台湾・集集地震(921大地震)

9月21日午前1時47分ごろ、台湾中部をマグニチュード7.6の強い地震が直撃しました。「集集地震」と呼ばれるこの地震により2,400人以上が命を落とし、建物や橋梁、電力インフラに甚大な被害が出ました。台湾の戦後史上最悪級の震災として記憶されています。

日本:東海村JCO臨界事故

9月30日、茨城県東海村の核燃料加工会社JCOの施設で、日本初の臨界事故が発生しました。作業員2名が致死量の放射線を浴びて後に死亡するほか、周辺住民を含む数百人が被曝の影響を受けました。この事故を機に、日本の原子力安全管理は大きな転換点を迎えることになります。

スポーツ:全米オープンテニスの歴史的瞬間

9月11日の女子シングルス決勝では、17歳のセリーナ・ウィリアムズがマルティナ・ヒンギスを破って優勝。1958年のアルシア・ギブソン以来となる、黒人女性によるグランドスラムシングルス制覇という快挙を成し遂げました。続く9月12日の男子シングルス決勝では、アンドレ・アガシがトッド・マーティンをフルセットの末に下し、見事王座に返り咲いています。

国際情勢

東ティモールに多国籍軍が展開

独立を問う住民投票後の暴動が続いた東ティモールについて、国連安全保障理事会は9月15日、多国籍軍(INTERFET)の派遣を承認する決議を採択。9月20日にはオーストラリア主導の部隊が現地に展開しました。

ロシアで連続爆破事件

9月に入り、モスクワやブイナクスク、ヴォルゴドンスクなどの集合住宅を狙った連続爆破事件が発生し、300人近くが犠牲となりました。この一連の事件は、その後のチェチェン情勢とロシア政治の方向性を大きく左右することになります。

音楽&映画

9月21日、ナイン・インチ・ネイルズが約5年ぶりのスタジオ・アルバム『ザ・フラジャイル』をリリースし、世界中のファンの注目を集めました。映画界では、9月8日のトロント国際映画祭でサム・メンデス監督作『アメリカン・ビューティー』が上映され、翌年のアカデミー賞で作品賞を含む5部門を制覇する出世作となりました。

まとめ

1999年9月は、痛ましい災害や事故の一方で、テクノロジーの進歩やスポーツの歴史的瞬間など、印象的なニュースが数多く生まれた月でした。20世紀最後の秋を目前に、世界は大きく動き出していたのです。