歴史物語

米英戦争中のホワイトハウス放火にカナダ人は関与していたのか?

結論:カナダ人は関与していない

いいえ、ホワイトハウスの放火事件にカナダ人は関与していません。この事件は米英戦争(1812年~1815年)の最中、正確には1814年8月24日に発生しました。カナダは当時イギリスの植民地として戦争に巻き込まれていましたが、ホワイトハウスを焼き払ったのはあくまで本国から派遣されたイギリス軍です。

ホワイトハウスを焼いたのは誰なのか

1812年戦争としても知られる米英戦争は、アメリカ合衆国とイギリスの間で行われた戦争で、両陣営には一部のネイティブ・アメリカンの部族が加わっていました。イギリス軍はロバート・ロス少将の指揮のもと、カナダ方面からアメリカへ侵攻し、首都ワシントンD.C.へと進軍しました。

1814年8月24日のブラデンスバーグの戦いでアメリカ軍は敗北し、イギリス軍はほとんど抵抗を受けることなく首都に入城しました。占領後、イギリス軍は報復措置として公共建造物への放火を行い、ホワイトハウスのほか、議会議事堂(キャピトル)や財務省庁舎などが炎に包まれました。ホワイトハウスは内部を完全に焼失し、再建が完了したのは1818年のことでした。

この事件の歴史的意義

首都の中枢が焼かれたこの出来事は、米英戦争における衝撃的な出来事の一つとして記憶されており、「大統領官邸が焼かれた」という事実は今日でもしばしば語られます。ただし、戦争全体としては1814年末にガン条約が締結され、開戦前の状態へ戻る形で終結しており、明確な勝者は存在しませんでした。

インターネット上では「カナダ人がホワイトハウスを燃やした」という誤った言説が広まることがありますが、これは当時のイギリス領カナダが侵攻の拠点となったことに由来する誤解です。実際に放火を実行したのはイギリス本国の正規軍であり、カナダ人部隊はこの作戦には参加していなかったという点は、歴史的事実として正しく理解しておくことが重要です。