ニューディール政策とは
ニューディール(New Deal)は、フランクリン・D・ルーズベルト大統領が世界恐慌(グレート・デプレッション)に対応するために実施した一連の政策・計画・施策の総称です。1933年に就任したルーズベルトは、救済(Relief)、復興(Recovery)、改革(Reform)という「三つのR」を掲げ、経済的苦境にあえぐ国民への支援、景気回復の促進、そして将来の経済危機を防ぐための金融システムの改革を目指しました。
ニューディール政策の主要なプログラム
ニューディールには、多岐にわたるプログラムが含まれていました。以下に代表的なものを紹介します。
民間保存隊(CCC)
Civilian Conservation Corps。失業した若い男性に雇用を提供し、植林、道路や橋の建設、森林火災の消火といった自然保護事業に従事させました。
公共事業促進局(WPA)
Works Progress Administration。学校、病院、道路などの公共事業プロジェクトを通じて、大量の失業者に仕事を提供しました。
社会保障法
Social Security Act。高齢者、失業者、障害者に対する経済的支援を提供する制度を確立しました。現在のアメリカ社会保障制度の基礎となる重要な法律です。
全国産業復興法(NIRA)
National Industrial Recovery Act。産業界ごとに公正な競争規約を設け、労働者の最低賃金と最大労働時間を定めました。
農業調整法(AAA)
Agricultural Adjustment Act。農家に補助金を支給し、農業生産を削減することで農産物価格の引き上げを図りました。
ニューディール政策がもたらした影響
ニューディール政策はアメリカ合衆国に多大な影響を与えました。これらのプログラムは、恐慌に苦しむ人々へ確実な救済をもたらし、経済回復に大きく貢献しました。
さらに重要なのは、政府の役割に関する永続的な変化です。ニューディールによって連邦政府は経済における主要なプレーヤーとしての地位を確立し、経済危機の際に政府が介入する先例を作りました。この「大きな政府」の考え方は、その後のアメリカの政治・経済政策に深く根付くことになったのです。