問題
18世紀後半のロシアを支配したエカチェリーナ2世(大帝)。啓蒙専制君主として知られる彼女が、その治世(1762年〜1796年)において実現しなかったことは、次のうちどれでしょうか?
- a) ロシアの近代化を推進した
- b) ロシアの領土を大幅に拡大した
- c) 農奴を解放した
- d) ロシア正教会を国教として確立した
正解
正解は c)「農奴を解放した」です。
エカチェリーナ2世は、在位中に農奴解放を実行することはありませんでした。むしろ彼女の治世下では貴族の特権が強化され、農民は土地とともに貴族に束縛される農奴制がいっそう固定化された時代でもあります。
ロシアにおける農奴制の終焉
ロシアの農奴制が正式に廃止されたのは、エカチェリーナ2世の死から約65年後の1861年。皇帝アレクサンドル2世が発した「農奴解放令」によって、ようやく農奴たちは人身の自由を獲得しました。
エカチェリーナ2世の主な功績
- 国家の近代化: 啓蒙思想に基づく行政改革や教育制度の整備など、「啓蒙専制」と呼ばれる統治を展開しました。
- 領土の拡大: 対トルコ戦争でのクリミア併合やポーランド分割などにより、帝国の版図を大きく広げました。
- 正教との結びつき: ロシア正教会はすでに国家の宗教としての地位を保っており、彼女もこれを維持しました。
このように多くの改革と拡張を成し遂げたエカチェリーナ2世ですが、数百万の農奴を縛っていた制度そのものには手を触れなかった――それがこのクイズの答えです。