サムター要塞攻撃――南北戦争の発端
奴隷制をめぐる論争が本格的な内戦へと発展する決定的な引き金となったのは、1861年4月12日にサウスカロライナ州で起きた「サムター要塞攻撃」でした。
エイブラハム・リンカーンが大統領に就任した直後、アメリカ連合国(南部同盟)軍はチャールストン港に位置するサムター要塞への砲撃を開始しました。この攻撃こそが、アメリカ南北戦争の幕開けとなった歴史的な出来事です。
砲撃の後、北軍(合衆国)と南軍(連合国)の双方が戦闘態勢に入り、それまで北と南の間で燻っていた地域的な緊張や政治上の対立は、一気に全面的な内戦へと拡大していきました。
背景:奴隷制をめぐる南北の対立
19世紀半ばのアメリカでは、奴隷制の存続と拡大をめぐって北部と南部の対立が深刻化していました。奴隷制拡大に反対するリンカーンの当選は、南部諸州に強い危機感を与えます。サウスカロライナ州を先頭に南部各州が相次いで連邦から脱退し、アメリカ連合国を結成するなど、国内は分裂の危機に直面していました。
開戦後の展開
サムター要塞の陥落を受けて、リンカーン大統領は義勇兵の召集を宣言し、戦争はもはや回避できない状況となりました。この動きに呼応する形で、バージニア州やノースカロライナ州なども南部側に加わり、南北戦争は4年にわたる長期にわたる激しい戦いへと発展していったのです。