大西洋奴隷貿易はいつから始まり、いつまで続いたのか?
大西洋を舞台とした奴隷貿易は、16世紀初頭に始まり、19世紀半ばまでおよそ350年以上にわたって続けられました。この間、膨大な数のアフリカ人たちが故郷から連れ去られ、南北アメリカ大陸へと移送され、過酷な強制労働を強いられることになりました。
各国による奴隷制度廃止の歩み
奴隷制度や奴隷貿易の廃止は、世界中で一斉に行われたわけではなく、国ごとに段階的に進められました。主な国の廃止の経緯は以下の通りです。
- ポルトガル:1761年
- スウェーデン:1784年
- デンマーク:1803年
- ハイチ:1804年(独立達成に伴い廃止)
- イギリス:1807年(奴隷貿易の禁止)
- スペイン:1837年
- フランス:1848年
- オランダ:1863年
- ベルギー:1865年
- アメリカ合衆国:1865年(憲法修正第13条の成立により)
- ブラジル:1888年
特にイギリスでは、1807年に奴隷貿易自体を違法とする法律が制定され、その後、帝国全土での奴隷制の完全な撤廃へと進んでいきました。また、ハイチは1804年の独立宣言によって、奴隷反乱の勝利により史上初めて奴隷制を廃止した国の一つとなりました。
約400年にわたる苦難の歴史
こうした廃止の動きを総合すると、アフリカの人々が奴隷として苦しんだ期間は、大西洋奴隷貿易の開始から最終的な廃止まで、およそ400年間に及ぶことになります。奴隷制度の廃止後も、元奴隷たちは直ちに平等な権利を手にしたわけではなく、各地域で正式な自由と市民権が認められるまでには、さらに長い歳月を要しました。