アフリカの歴史

20世紀にアラブ人が大量に移住する以前、パレスチナに住んでいた「イスラム教徒ではないアラブ人」はどれくらいいたのか?

パレスチナにおけるアラブ人口の宗教構成

現在のイスラエルにあたる地域に住んでいたアラブ人の大多数は、イスラム教徒でした。オスマン帝国の支配下にあった20世紀以前のパレスチナでは、アラブ語を話す住民の圧倒的多数がスンニ派イスラム教徒であり、イスラム教が社会の中核をなしていました。

一方で、イスラム教徒以外のアラブ人も完全にいなかったわけではありませんが、その数は全体から見ればごくわずかな割合にとどまっていました。

アラブ系キリスト教徒という少数派

イスラム教徒以外のアラブ人としては、主にアラブ系キリスト教徒が存在していました。彼らはエルサレム、ベツレヘム、ナザレといった聖地とされる都市やその周辺を中心にコミュニティを形成しており、ギリシャ正教会やカトリック教会など複数の教派に属していました。

ただし、こうしたアラブ系キリスト教徒は人口全体の中では極めて小さな少数派であり、全アラブ人口に占める割合は数パーセント程度とされています。

その他の宗教的少数派

キリスト教徒のほかにも、独自の一神教を信仰するドルーズ派の人々が、ガリラヤ地方やカルメル山周辺などに少数ながら暮らしていました。また、ユダヤ教徒やサマリア人などのコミュニティも存在しましたが、これらはアラブ人とは別の民族集団として位置づけられます。

まとめ

つまり、20世紀に大規模な移民の波が起こる前のパレスチナにおいて、アラブ人の宗教構成は「大多数がイスラム教徒、ごく一部がキリスト教徒」というものでした。非イスラム教徒のアラブ人は確かに存在していたものの、その規模は非常に限られたものであり、地域の宗教的な主流は一貫してイスラム教だったのです。