アジアの歴史

バビロン市 – 古代メソポタミアの輝ける都、その歴史と文明

バビロンとは

バビロン(アッカド語:Bāb-ilim または Babil、意味は「神の門」)は、古代世界で最も重要な都市の一つです。その遺跡は現在、イラクの首都バグダッドから南へ約90km、ユーフラテス川東岸に広がる廃墟の地帯によって示されています。

バビロニア帝国の首都としての繁栄

紀元前2千年紀から紀元前1千年紀にかけて、バビロンはバビロニア帝国の首都として大いに栄えました。古代においてこの都市は、ペルシャ湾と地中海を結ぶ重要な陸上交易路の要衝という立地に恵まれており、東西を行き交う商人や物資で賑わう国際的な商業都市として発展しました。

空中庭園 – 古代世界七不思議の一つ

16世紀のオランダ人画家マールテン・ファン・ヘームスケルク(Maerten van Heemskerck)が手描きし、手作業で彩色を施した版画には、古代「世界七不思議」の一つであるバビロンの空中庭園が描かれています。この庭園は紀元前600年頃、ネブカドネザル2世王によって造営されたと伝えられています。幾重にも積み上げられたテラスに草木や樹木が植えられ、まるで空中に浮かぶように見えたことから、この名で呼ばれるようになりました。

バビロニア文明

バビロンは単なる政治的拠点にとどまらず、法・学問・建築などの分野で後世に多大な影響を与えたバビロニア文明の中核であり続けました。ハンムラビ法典に代表される成文法の伝統や、高度な天文学・数学の知識、そしてジッグラトに象徴される壮麗な建築文化は、いずれもこの都市を舞台に花開いたものです。ユーフラテス川の豊かな水と肥沃な大地、そして交易路の利点を背景に、バビロンは数百年にわたり古代オリエントの中心として君臨したのです。