「行政サービスの父」と呼ばれるイギリス人は誰?
その答えはチャールズ・コーンウォリス(Charles Cornwallis、初代コーンウォリス侯爵)です。
コーンウォリス卿は、1786年から1793年にかけてインド総督(ベンガル総督)を務めたイギリスの政治家・軍人です。彼は東インド会社の統治機構に大規模な改革を実施し、近代的な官僚制度の基礎を築いたことから、「行政サービスの父」「インド文官制度の父」と呼ばれています。
コーンウォリスの主な改革
コーンウォリスが行った代表的な改革には、以下のようなものがあります。
1. 徴税部門と司法部門の分離
それまで徴税官が司法権も兼ねていた体制を見直し、行政と司法の機能を明確に分離しました。これにより、権力の濫用や腐敗を防ぐ仕組みが整えられました。
2. 文官の高給与化
賄賂による腐敗を根絶するため、官吏の給与を大幅に引き上げました。「十分な報酬を払えば汚職は減る」という考え方は、後世の公務員制度にも大きな影響を与えています。
3. 永久定着法(ザミンダーリー制度)
1793年にベンガルで導入されたこの土地税制度は、地主(ザミンダール)から固定額の税を徴収する仕組みで、インドの土地制度に長く影響を残しました。
4. 専門職業的官僚制度の確立
能力と規律に基づく職業文官の育成を推進し、東インド会社の行政を専門家の手に委ねる方向へと転換させました。これは後にインド高等文官制度(ICS)へと発展していきます。
まとめ
「行政サービスの父」として知られるイギリス人はコーンウォリス卿です。彼の改革は、単なる植民地統治の効率化にとどまらず、近代官僚制のあり方そのものに示唆を与えるものでした。試験や一般教養の分野でも頻出のテーマなので、ぜひ覚えておきましょう。