古代中国の歴史は、一般に紀元前2070年頃、黄河流域に成立したとされる夏(か)王朝から始まったと考えられています。以降、中国では王朝の興亡が繰り返され、やがて広大な統一帝国へと発展していきました。ここでは、古代中国における主要な王朝の変遷を時系列でわかりやすくご紹介します。
夏王朝(紀元前2070年頃〜)
中国史上最初の王朝とされているのが夏王朝です。神話的な色彩が強い王朝ですが、考古学的な調査により二里頭遺跡など、その実在を示唆する遺跡も発見されています。黄河流域を中心に栄えたとされますが、当時の文字記録がほとんど残っていないため、その詳細については今なお研究が続けられています。
商王朝(〜紀元前1046年頃)
夏王朝に続いて興ったのが商(しょう)王朝です。亀甲や獣骨に刻まれた甲骨文字と呼ばれる中国最古の文字を使用し、精緻な青銅器文化が大きく発展した時代として知られています。商王朝は紀元前1046年頃まで続き、出土した文字資料から当時の支配体制や祭祀の様子が詳しく明らかになっています。
周王朝(紀元前1046年〜紀元前256年)——最も長く続いた王朝
商を滅ぼして成立した周(しゅう)王朝は、紀元前1046年から紀元前256年までおよそ800年にわたって続いた、古代中国で最も長い王朝です。前期の「西周」と後期の「東周」の時期に分けられ、封建制度と呼ばれる土地・権限の分与システムによって統治が行われました。しかし後期に入ると王権は次第に弱体化し、各地の諸侯の力が強まっていきます。
春秋戦国時代(〜紀元前221年)——群雄割拠の激動期
周王朝の衰退後、中国は戦国時代と呼ばれる激動の時代へと突入します。斉・楚・燕・韓・趙・魏・秦といった有力な国々(戦国七雄)が覇権を争い、合従連衡と呼ばれる外交戦略が駆使されました。この時代は争乱が続いた一方で、孔子や老子に代表される諸子百家と呼ばれる思想家たちが活躍し、思想や文化が大きく花開いた時期でもあります。
秦王朝(紀元前221年〜)——中国初の統一帝国の誕生
紀元前221年、戦国時代の争乱に最終的に勝利した秦(しん)が中国全土を統一し、史上初の統一王朝である秦王朝を樹立しました。初代皇帝の始皇帝は中央集権体制を確立するとともに、文字・貨幣・度量衡の統一や万里の長城の整備などを進め、その後2000年以上にわたる中国帝国の基礎を築きました。
このように古代中国は、夏・商・周の三代にわたる王朝の時代を経て、戦国時代の大乱を乗り越え、秦による統一へと至りました。分裂から統一へ——この大きな歴史の流れこそが、古代中国を理解するうえでの重要なポイントといえるでしょう。