アジアの歴史

詩「クブラ・カーン」で語り手が描いた幻影の王国とは?

「クブラ・カーン」の語り手が描写した幻影の王国

サミュエル・テイラー・コールリッジの有名な詩「クブラ・カーン(Kubla Khan)」において、語り手はモンゴル帝国の皇帝クビライ・カーン(クブラ・カーン)が築き上げた、魔法のような王国の幻影を描き出しています。

豊穣に満ちた楽園としての王国

詩の中で語られる王国は、山々と深い森に囲まれた、緑豊かで肥沃な谷間に広がっています。そこには異国情緒あふれる植物や動物が数多く生息しており、まさに地上の楽園といった趣を漂わせています。

クブラ・カーンはこの谷間に壮麗な宮殿を建設しました。皇帝はその宮殿で悠々と時を過ごし、自らの快楽に浸る日々を送っていると語られています。

夢の世界へと誘う語り手の感動

語り手は、王国の美しさと豪華絢爛な様子に圧倒され、深い畏敬の念を抱きます。そして、自分自身もその夢のような世界へと運ばれていったかのような錯覚を覚えるのです。

なお、「クブラ・カーン」は1797年頃、コールリッジが阿片の影響による夢の体験から着想を得たとされる断篇の名詩であり、「幻影」と「創造」をめぐるロマン主義文学の代表作の一つとして高く評価されています。