北米の歴史

カナダの広大な国土の大部分に人が住まない主な理由とは?

世界第2位の国土面積、しかし人口は南部に集中

カナダはロシアに次いで世界で2番目に面積が大きな国ですが、その広大な国土の多くには人がほとんど住んでいません。実際、カナダの人口の約9割はアメリカとの国境から約160キロ以内の南部地域に集中していると言われています。なぜこのような偏りが生じているのでしょうか。その主な理由を見ていきましょう。

1. 極寒の気候

カナダ北部の多くは亜北極や北極圏に属しており、冬は長く厳しく、気温がマイナス40度を下回ることも珍しくありません。夏も短く涼しいだけで、人間が快適に暮らすには非常に過酷な環境です。

2. 永久凍土による制約

北部の地面の多くは永久凍土(パーマフロスト)に覆われています。凍りついた大地では建物の基礎工事や農作物の栽培がきわめて困難で、インフラを整備するにも多大なコストがかかります。さらに近年の地球温暖化によって凍土が融け、地盤が不安定になる新たな問題も発生しています。

3. インフラの不足

北部の遠隔地には、道路、学校、病院などの社会インフラが十分に整備されていません。物資の供給も難しく生活コストが高騰するうえ、地域によっては飛行機や船でしかアクセスできない場所もあります。

4. 経済と生活の中心は南部

トロント、モントリオール、バンクーバーといったカナダの主要都市は、すべて南部に位置しています。これらの地域は気候が比較的穏やかで農業や産業に適しており、資源や各種サービスへのアクセスも良好です。雇用機会が多いことも、人口が南部に流れる大きな要因となっています。

まとめ

カナダの人口が南部に集中するのは、極寒の気候、永久凍土、インフラ不足といった自然環境と生活環境の厳しい制約があるためです。住みやすい南部へ人が集まるのは、ごく自然な結果と言えるでしょう。