北米の歴史

北アイルランド紛争「トラブルズ」で使用された武器の種類を解説

北アイルランド紛争、通称「トラブルズ(The Troubles)」では、対立する各勢力がさまざまな武器を使用しました。暴力行為の大部分は、準軍事組織と治安部隊――主にイギリス陸軍と王立アルスター警察(RUC)――との間で発生した点を踏まえる必要があります。

1. 小火器

準軍事組織と治安部隊の双方が、拳銃、ライフル、短機関銃など幅広い小火器を使用しました。代表的なものには、AR-15ライフル、ヘッケラー&コッホG3ライフル、スターリング短機関銃などが挙げられます。

2. 爆発物

即席爆発装置(IED)は、特にアイルランド共和軍(IRA)をはじめとする準軍事組織によって広く活用されました。具体的には、自動車爆弾、ブービートラップ、迫撃砲、手榴弾などが含まれます。これらの爆発物は、紛争中の犠牲者の大きな原因となりました。

3. 狙撃用火器

準軍事組織は、隠れた位置から警察官や兵士を標的とする狙撃という戦術を採用しました。この目的のため、望遠照準器(スコープ)付きのライフルが頻繁に使用されました。

4. 重火器

使用頻度こそ低かったものの、重機関銃やRPG(ロケット推進擲弾)といった大型兵器も、一部の準軍事組織の武器庫に含まれていました。

非対称な紛争の構図

この紛争は本質的に非対称でした。イギリス政府と治安部隊は、準軍事組織と比較してはるかに多くの兵器と資源を保有していました。警察や軍が従来型の戦闘戦術に依存していた一方で、準軍事組織は待ち伏せや秘密裏の作戦といったゲリラ戦術を多用し、これが紛争の長期化の一因となったのです。