いいえ、憲法制定会議(フィラデルフィア会議)の代表者の中に「連邦主義者」はいませんでした。
1787年に開催された憲法制定会議は、連合規約(Articles of Confederation)の欠陥を是正することを目的として開かれました。連合規約のもとでは中央政府がきわめて弱く、国家としての実効性を欠いた状態が続いていました。そこで代表者たちは、まったく新しい統治の枠組みを創り上げるという任務を与えられ、その審議の結果としてアメリカ合衆国憲法が誕生することになったのです。
一方、「連邦主義者」と呼ばれたのは、完成した憲法の批准を支持した人々のグループです。彼らは批准をめぐる激しい論争の中で政治勢力として台頭し、やがて連邦党という政党へと発展していきました。
つまり、会議の代表者たちはあくまで憲法そのものを起草した立場であり、「連邦主義者」という政治的な呼称は、その後に行われた批准論争において初めて与えられたものだったのです。