米国で許容される失業率は4%〜5%
米国において一般的に「許容範囲」とみなされる失業率は、4%〜5%程度とされています。この水準は「自然失業率(natural rate of unemployment)」あるいは「完全雇用率(full employment rate)」とも呼ばれます。
自然失業率とは、景気過熱によるインフレ圧力を招くことなく、健全かつ持続的な経済成長と両立できる失業率の水準を指します。つまり、この範囲内であれば、労働市場が正常に機能し、経済が安定して成長していると判断されるのです。
「適切な失業率」は状況や立場によって異なる
ただし、どの失業率が望ましいのかについては、経済情勢や論者の立場によって見解が分かれる点に注意が必要です。
低い失業率を支持する意見:
失業率が低いほど労働市場が逼迫(ひっぱく)し、経済活動が活発であることを示すため、より低い水準が望ましいとするエコノミストもいます。
やや高い失業率を容認する意見:
一方で、失業率を下げすぎると経済が過熱し、インフレを引き起こすリスクがあるため、多少高めの水準でも許容すべきだと主張する専門家も存在します。
近年の米国の失業率の推移
実際のところ、近年の米国の失業率はおおむね3.5%〜4%の間で推移しており、これはかなり健全な水準であると評価されています。自然失業率とされる4%〜5%を下回る数値ですが、インフレ動向や金融政策とのバランスを見ながら、その適切性が議論され続けています。