北米の歴史

最初のドル紙幣が発行されたのは何年?アメリカ紙幣の歴史を解説

「最初のドル紙幣が流通したのは何年か?」という質問に対して、「1690年」という答えを見かけることがありますが、これは誤りです。1690年に発行されたのは、マサチューセッツ湾植民地が発行した北米初の紙幣であり、ドル建ての紙幣ではありませんでした。

実際に最初のドル紙幣として発行されたのは1776年です。アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)の最中、大陸会議(Continental Congress)が戦費調達のために「大陸紙幣(Continental Currency)」としてドル建ての紙幣を発行しました。これが最初のドル紙幣とされています。

大陸紙幣とは?

大陸紙幣は、イギリスからの独立を目指す13植民地が結成した大陸会議によって発行された紙幣です。当時のアメリカには中央銀行が存在せず、独立戦争の膨らむ軍事費を賄うために、紙幣の発行が急務となっていました。

しかし、過剰な発行や偽札の横行により、大陸紙幣の価値は急落してしまいました。このことから「大陸紙幣ほど価値がない(not worth a Continental)」という慣用句まで生まれたと言われています。

現在のドル紙幣への道

1792年には「鋳貨法(Coinage Act)」が制定され、ドルがアメリカ合衆国の公式通貨単位として正式に確立されました。その後、1861年から1862年にかけて南北戦争の戦費調達のため連邦政府が発行した「グリーンバック(Greenback)」が、現在私たちが目にするドル紙幣の直接の祖先とされています。

まとめ

最初のドル紙幣は、1776年に大陸会議が発行した大陸紙幣です。1690年に発行された紙幣は北米初の紙幣ではありますが、ドル建てではないため混同しないよう注意しましょう。