19世紀のアメリカ史において、東部に住む人々を西部へと駆り立てた大きな原動力がありました。その鍵となったのが、金(ゴールド)と土地という2つの天然資源です。
1. 金 ― カリフォルニア・ゴールドラッシュ
1848年、カリフォルニアで金が発見されると、瞬く間に「カリフォルニア・ゴールドラッシュ」が勃発しました。このニュースは世界中に広まり、一攫千金を夢見る何万人もの人々がアメリカ西部へ殺到しました。彼らは「49ers(フォーティーナイナーズ)」と呼ばれ、サンフランシスコは小さな町から急速に大都市へと発展していきました。ゴールドラッシュは、西部開拓時代の幕開けを象徴する出来事となったのです。
2. 土地 ― 自由農地法(ホームステッド法)
1862年に成立した自由農地法(Homestead Act)も、西部移住を後押しした重要な要因です。この法律では、5年間その土地に住み続けて開墾や改良を行うことを条件に、入植者に対して無償で土地(160エーカー)が提供されました。「無料で土地が手に入る」という魅力的な条件は、多くの家族を惹きつけ、彼らは西部へ移住して新しい農場や牧場を切り開いていきました。
まとめ
金による富への憧れと、土地という生活の基盤。この2つの天然資源への期待こそが、19世紀アメリカにおける大規模な西部移住を促した最大のきっかけだったのです。