北米の歴史

アメリカ初の海岸から海岸を結ぶ道路「リンカーン・ハイウェイ」とは?

アメリカ合衆国を東西に貫き、大西洋岸から太平洋岸までを初めて結んだ自動車道として知られているのが「リンカーン・ハイウェイ(Lincoln Highway)」です。

州間高速道路ではない、その先駆けとなる道路

よく誤解されがちですが、リンカーン・ハイウェイは現在の州間高速道路(インターステート・ハイウェイ)ではありません。番号体系を持つ州間高速道路網が整備される以前から存在した、いわばその先駆けとなる歴史的な道路です。名称は第16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーンにちなんで付けられました。

1913年開設、全長約5,454キロメートル

リンカーン・ハイウェイは1913年に開設されました。当初のルートは、東の起点であるニューヨーク市のタイムズスクエアから、西の終点であるサンフランシスコのリンカーンパークまでを結び、その距離はおよそ3,389マイル(約5,454キロメートル)に及びました。

当時、本格的な舗装道路はごく一部しか存在せず、リンカーン・ハイウェイの整備は「良質な道路を作る運動」の象徴として大きな注目を集めました。この道路の成功は、後の連邦政府による幹線道路整備や1956年の州間高速道路法の制定にも影響を与えたとされています。今日でも、旧ルートの一部は観光ルートとして保存されており、アメリカの自動車文化の歴史を今に伝える存在となっています。