地下鉄道と最も深い関わりを持つ人物
地下鉄道(Underground Railroad)と最も深く結びつけられているのは、ハリエット・タブマン(Harriet Tubman)です。
地下鉄道とは、19世紀のアメリカにおいて、奴隷制から逃れようとする人々が自由州やカナダへ脱出するために利用した、秘密のルートと安全な隠れ家からなるネットワークのことです。実際に地下を走る鉄道ではありませんが、「駅」や「車掌」などの鉄道用語が暗号として使われていたことから、この名前で呼ばれるようになりました。
自らの経験を力に変えた女性
タブマン自身も奴隷として生まれ、命がけで北部へ逃れ、自由を手に入れた女性でした。しかし、彼女は自分ひとりの自由に満足することはありませんでした。再び危険な南部へ足を踏み入れ、地下鉄道を通じて300人以上の奴隷の人々を自由へと導いたのです。
「民のモーセ」と呼ばれた理由
その驚異的な勇気と不屈の決意から、タブマンは「民のモーセ(Moses of her people)」と称されました。捕らえられれば死や過酷な刑罰が待ち受ける中、綿密な計画と強い意志で人々を導き続け、彼女が案内した逃亡者のうち、一人として失わなかったと言われています。
タブマンの功績は、アメリカ史における自由と人権の象徴として、今日まで多くの人々に語り継がれています。