北米の歴史

米国史上最高額面の紙幣は?10万ドル札の知られざる歴史

米国でこれまでに印刷された中で最も高額な紙幣は、10万ドル札(100,000ドル紙幣)です。しかし、この超高額紙幣は一般の人々が使用することを想定したものではなく、主に連邦準備制度(Federal Reserve)と銀行間の大規模な取引にのみ使用される特別なものでした。

10万ドル札とはどんな紙幣だったのか

10万ドル札は金券(Gold Certificate)として1934年に発行され、表面には第28代アメリカ合衆国大統領ウッドロウ・ウィルソン(Woodrow Wilson)の肖像画が描かれていました。当時の10万ドルは現在の価値に換算すると数百万ドルに相当するほどの巨額であり、個人間の日常的な取引に使われることは一切ありませんでした。

発行から廃止までの経緯

この紙幣は、金融機関同士の資金移動を円滑化する目的でごく短期間だけ印刷されました。しかし、その役割を終えるとまもなく1934年をもって発行が中止されました。現在では現存する10万ドル札は極めて希少であり、一部は博物館や政府機関に保管されているだけで、市場に出回ることはありません。

その他の高額面紙幣との比較

10万ドル札以外にも、かつて米国では500ドル札、1,000ドル札、5,000ドル札、1万ドル札といった高額紙幣が流通していました。これらも1969年に連邦準備制度によって正式に廃止され、現在アメリカで法定通貨として発行されている最高額面は100ドル札となっています。