ウィルバー・マクレーン(Wilmer McLean)にまつわる有名な逸話によれば、南北戦争はサウスカロライナ州のサムター要塞(Fort Sumter)で始まり、バージニア州のアポマトックス・コートハウス(Appomattox Court House)で終わったとされています。
戦争の始まり:サムター要塞
1861年4月12日、南軍がサウスカロライナ州チャールストン港に位置するサムター要塞を砲撃したことが、南北戦争の発端となりました。この攻撃により、北部(連邦政府)と南部(アメリカ連合国)の対立はついに武力衝突へと発展したのです。
戦争の終わり:アポマトックス・コートハウス
そして1865年4月9日、バージニア州アポマトックス・コートハウスにおいて、南軍総司令官ロバート・E・リー将軍が北軍のユリシーズ・S・グラント将軍に降伏し、実質的に4年間に及ぶ南北戦争が幕を閉じました。
マクレーンと「戦争は我が家から始まり、我が家で終わった」
ウィルバー・マクレーン自身の人生は、この戦争の始まりと終わりを不思議な形で結びつけています。彼は当初、バージニア州マナサス近郊に住んでおり、1861年の第一次ブルランの戦い(第一次マナサスの戦い)は、文字通り彼の敷地内で始まりました。
戦火を避けるため、マクレーンは家族とともに約190キロ離れたアポマトックス・コートハウスへ移り住みました。ところが皮肉なことに、1865年4月、リー将軍とグラント将軍の降伏交渉の場として選ばれたのが、なんとマクレーンの自宅だったのです。
このことから、マクレーンはしばしば次のように語ったと伝えられています。
「戦争は私の前庭で始まり、私の居間で終わった(The war began in my front yard and ended in my front parlor)」
一人の人間の人生の中で、戦争の起点と終点の両方に立ち会うという、歴史上でも珍しい偶然の物語として、この逸話は今も多くの人々に語り継がれています。