米国は、緊急時における石油供給の途絶に備えるため、戦略石油備蓄(Strategic Petroleum Reserve:SPR)と呼ばれる国家備蓄制度を運用しており、約7億2,700万バレルの原油を備蓄しています。
戦略石油備蓄(SPR)とは何か?
SPRは、1970年代の石油危機を教訓として整備された、世界最大級の政府備蓄原油です。テキサス州およびルイジアナ州沿岸の地下塩ドーム(岩塩層)に貯蔵されており、ハリケーンや地政学的紛争などで石油の供給が滞った際に、市場へ放出されることで価格の高騰や供給不足を和らげる役割を担います。
備蓄量は常に変動する
約7億2,700万バレルという数字は、SPRのほぼ最大貯蔵能力に相当する水準です。ただし、実際の備蓄量は、政府による市場への放出や買い戻し(再充填)によって常に変動します。近年は物価安定策として大規模な放出が実施された時期もあり、その後は備蓄水準の回復が段階的に進められています。
まとめ
米国のSPRには約7億2,700万バレルの原油が備蓄されており、国家のエネルギー安全保障を支える重要な「緩衝材」となっています。備蓄量は政策や市況に応じて変わるため、最新の数値については米国エネルギー省(DOE)の公式発表を確認することをおすすめします。